数学や物理は楽しくて面白いから好きになる

マリオでわかるドップラー効果

大切なのはイメージだ!

ドップラー効果は

(1) 観測者が動く場合
(2) 波源が動く場合

という微妙に異なる2つの現象が原因で起こる。観測者と波源の両方が動く場合は、この組み合わせだ。公式としてはそれぞれ次のようになる。

(1) \(f'=\frac{V\pm v_o}{V}f\)
(2) \(f'=\frac{V}{V\pm v_s}f\)

\(v_o\)は観測者(observer)の速度、\(v_s\)は波源(source)の速度だ。近づく場合と離れる場合で符号が変わる。

これらの公式を覚えて問題に当てはめて解いている人もいると思うが、意味不明でつまらない作業だし、ちょっとひねられたら解けなくなるので、できれば仕組みを理解した方がいい。

仕組みは教科書や参考書に載っているし、ネットで検索したらたくさん出てくるだろうから、ここではわざわざ書かない。

ところが問題は、説明を読んでもイメージがなかなかわきにくいことだ。私も正確に理解するまで時間がかかった。

そういう高校生が多いのか、わかりやすいたとえ話を使う物理の先生もいらっしゃる。

私もいろいろたとえ話を考えていたのだが、あるとき「これだ!」というのを見つけた。



あなたはマリオを知っているだろうか?

画像の説明

説明の必要はないだろう。

「マリオとドップラー効果に何の関係が?」

実は・・・

マリオでドップラー効果の様子を見ることができる。

これを見ればきっとイメージがわくだろう。

ファミコンのスーパーマリオブラザーズで説明しよう。

画像の説明

観測者が動く場合

まずは、この動画を見てほしい。1分ぐらいの短い動画だ。

意味がわかっただろうか?これでわかった人は、すでにドップラー効果のイメージをつかんでいる人だ。

たぶんほとんどの人が意味不明だと思うので、説明しよう。

まず、動画の最後にあったように、このように考えてほしい。

マリオ・・・観測者
クリボー・・・波

クリボーというのは、マリオがふっとばしてたキャラのことだ。

画像の説明
クリボー

Wikipediaには、「クリボーという名前だが栗ではない」とある。どう見てもキノコだと思うのだが、確かに栗のように見えなくもない。

栗と聞いてアラレちゃんの栗頭(くりがしら)先生を思い出した。

画像の説明
栗頭先生

似ては・・・いないか。

本題に戻ろう。

クリボーが波というのはわかりにくいかも知れないが、要はこういうことだ。

画像の説明

クリボーがちょうど波の山になっていると思ってほしい。決して「波源」ではないので混乱しないように。波源は画面右の外部で(地面に対して)静止していると思えばいい。

「ドップラー効果なし」では、クリボー(波)が右から左に動いてきて、マリオ(観測者)は静止していた。(マリオも少し右に動いたが、クリボーにぶつかるときは静止している。)

画像の説明

矢印は速度ベクトルを表している。赤い矢印はクリボーの速度を表していて、波の速さに対応する。

このときは、「ポコッ・・・ポコッ」という音がしていた。

次に、「ドップラー効果あり」のときはマリオがクリボーに向かって突っ込んでいた。こういう状態だ。

画像の説明

画像がぶれているのはファミコンの性能のためなので許してほしい。

青い矢印はマリオの速度を表していて、観測者の速さに対応する。

これは地面に静止している人の視点で、マリオの視点に直すとこうなる。

画像の説明

マリオは静止していて(*)、クリボーの速度はもともとの自分の速度(赤矢印)とマリオの速度(青矢印)の合計になる。これは相対速度を考えているのと同じだ。左を正として、マリオの速度を\(-v\)、クリボーの速度を\(V\)とすると、マリオから見たクリボーの相対速度は\(V-(-v)=V+v\)だ。これは波の相対速度が\(V\)から\(V+v\)になったことを意味する。

(*)マリオは走っているので、「静止」という表現に違和感があるかも知れないが、そういう人はマリオがスケボーに乗って動いていると思ってほしい。スケボーに対してはマリオは静止していることになるでしょ?ちなみにこの動画ではマリオがいつも画面中央にいるので、すべてマリオの視点になっている。

要するに、マリオはクリボーに向かっていくので、マリオからすると、クリボーが猛スピードで自分に突っ込んでくるのだ。

1匹目とぶつかってからすぐに2匹目とぶつかるので、「ポコポコッ」という音になる。

さて、振動数の変化を考えてみよう。

ポコッという音がしてから次にポコッと音がするまでの時間は波の周期に対応している。ある山が来てから次の山が来るまでの間隔だからだ。

ドップラー効果なしのときの周期を\(T\)、ありのときの波長を\(T'\)とすると、\(T>T'\)だ。「ポコッ・・・ポコッ」と「ポコポコッ」から考えればわかるだろう。

振動数は周期の逆数だからドップラー効果なしのときの振動数を\(f\)、ありのときの波長を\(f'\)とすると\(f<f'\)ということになる。

または、クリボーがずーっと並んでいる状況を考えてもいい。ドップラー効果なしのときは「ポコッ・・・ポコッ・・・ポコッ・・・ポコッ・・・」となるのに対し、ドップラー効果ありのときは「ポコポコポコポコ・・・」となる。なんだかジョジョみたいになってきた。

振動数というのは単位時間(1秒と考えればいい)に何個の波があるかということで、今は「ポコッ」1つが1つの波に対応しているので、「ポコポコポコポコ・・・」の方が単位時間あたりの波(ポコ)の数が多い。つまり振動数が大きい。

あと、観測者が動く場合は波長(クリボーの間隔)は変わらない。この画面からそれがわかる。

画像の説明

2つの赤い矢印の長さは同じだ。

これで説明は終わりだ。

再び動画を見るとわかりやすいと思う。まとめを作ったので見ておくといい。これも1分ぐらいの短い動画だ。マリオになったつもりで見るとイメージがわきやすいだろう。

ほとんど数式を使わなかったが、イメージはつかんでもらえたと思うし、これを元にしてドップラー効果の説明を読むとわかりやすくなると思う。

一応、ドップラー効果の仕組みの説明をしているサイトを貼っておく。

http://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/2-2-0-0/2-2-3-1doppura-kouka.html

わかりやすいかどうかは保証できないが、私がときどき参考にさせてもらっているサイトだ。

ちょっと長くなったので、波源が動く場合は次回にする。ファミコンで遊んでいたら更新が遅くなるかも知れない。

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